秘密証書遺言の作成・費用
秘密証書遺言とは
秘密証書遺言とは、遺言の内容を秘密にしておくことを目的として作成する遺言方式です。
大まかな手順としては、遺言書を作成(パソコンで作成することも可能です)後、署名押印し、封筒に入れて、印鑑で封印し、公証役場に持参することになります。
ただし、秘密を守るためなら、公正証書遺言や自筆証書遺言でも可能です。
また、過去の法改正により、秘密証書遺言を利用する利点が失われました。
公正証書遺言のほうがはるかに利点が多いです。
そのため当事務所においては、秘密証書遺言よりも公正証書遺言をおすすめしています。
秘密証書遺言はこのような方におすすめ
しいてあげるとすれば、以下のとおりです。
- 多額の財産をお持ちで、且つ安全性・確実性よりも公正証書作成費用の節約を優先したい方
- パソコンで遺言書を作成したい方
- 誰かしらに代筆をお願いしたい方
秘密証書遺言の利点
1.多額の財産をお持ちの場合 公正証書作成費用を節約することができます
公正証書遺言の場合、遺言書に載せる財産の金額が多ければ多いほど、公証役場に支払う費用が高くなります。
それに対して秘密証書遺言の場合、財産の金額にかかわらず、公証役場にお支払いいただく費用は11,000円で定額です。
そのため、財産が多い場合は、費用の節約になります。
ただし、秘密証書遺言は欠点も多いため、財産が多い場合でしたら、公正証書遺言を作成されておかれたほうが安心であることは間違いありません。
2.パソコンで作成することが可能です
秘密証書遺言の場合、自筆でなくても有効な遺言書となりえます。
そのため、パソコンで作成することも可能です。
ただし、自筆での署名・押印が必要です。
3.代筆が可能です
上記のとおり、秘密証書遺言の場合、自筆でなくても有効な遺言書となりえます。
そのため、信頼できる方に代筆をお願いすることも可能です。
ただし、自筆での署名・押印が必要です。
秘密証書遺言の欠点
1.形式不備や内容不明確で無効になる場合があります(一般的には)
秘密証書遺言の場合、法律で決められた形式と違っていたり、内容が不明確であったりすると、無効になる恐れがあります。
特に、内容不明確については、ご自身ではお気づきになりにくいと思います。
ただしこれは一般的なお話であり、当事務所をご利用いただいた場合は、秘密証書遺言が無効にならないように、しっかりサポートいたします。
2.家庭裁判所の検認手続きが必要になります
検認とは、遺言書を遺された方がお亡くなりになったあとに、その遺言書の変造等を防止するために、家庭裁判所が遺言書の内容を確認する手続きです。
この手続きを行うには、必要書類もいろいろあり、面倒であることは否めません。
そのため、ご家族様に大きなご負担をかけてしまうことになります。
そして、この手続きにも時間が必要ですので、遺言内容の早期実現を図ることができなくなります。
その点、公正証書遺言なら、この手続きは不要になります。
3.すぐに書き直すことができません
秘密証書遺言の内容を変更したい場合、同じ秘密証書遺言の形式ではすぐに書き直すことができません。
同じ秘密証書遺言の方式にて遺言書を作り直される場合は、再度公証役場にて秘密証書遺言の手続きを行う必要があります。
なお、当事務所にご依頼いただいた方には、このような事態が発生した場合、ご利用料金半額にて、再度の手続きを承っております。
4.公証役場の手続き費用がかかります
公正証書遺言よりは小さな額になりますが、公証役場にお支払いただく費用が11,000円発生します。
公正証書遺言もご検討ください
上記のとおり、秘密証書遺言には欠点が多いです。
明らかに公正証書遺言のほうが安心・安全・確実であり、その他のメリットも大きいです。
また、当事務所にお支払いいただく料金も、公正証書遺言のほうがお安いです。
そのため、秘密証書遺言ではなく、公正証書遺言の作成を強くおすすめいたします。
ご家族様にとっても、間違いなく公正証書遺言のほうが助かります。
秘密証書遺言作成の流れ
依頼者様個別のご事情による面はありますが、通常は以下の順番で秘密証書遺言を作成しております。
1.初回相談
まずは初回相談にて、あなたのご状況や、遺言書の内容に関するご希望をお伝えください。
また、疑問点やお悩みもこのときにご相談ください。
相談時間に制限を設けておりませんので、思う存分お話ください。
あなたやご家族様にとってベストな形で進めることができるように、知識と熱意を総動員して、最良の回答をさしあげます。
【相談料】1回あたり10,000円(消費税別)
※
秘密証書遺言作成サポートをお申込みの場合、相談料は無料になります(着手金に充当)。
■無料の遺言相談に関して
月1回くらいのペースで無料の遺言相談も開催しています。
無料遺言相談は、お1人様1時間程度になります。
無料相談と有料相談の違い
相談の種類 | 無料相談 | 有料相談 |
---|---|---|
相談料 | 無料 | 1回10000円(税抜) 秘密証書遺言作成サポートをご依頼の場合は無料 |
日時 | 月1回程度(主に第4金曜日) | 相談者様のご都合を踏まえて決定 |
時間 | 1時間程度 | 無制限 |
場所 | 当事務所(東京・新宿) | ・当事務所(東京・新宿) ・恵比寿駅近辺 ・ご希望の場所への出張相談 ※ お選びいただけます |
2.相続人調査・不動産調査
遺言者様に関する戸籍関係書類を取り寄せ、相続人としてどなたがいらっしゃるのかを調査いたします。
もし、ここで思わぬ相続人が出てきたような場合は、相続トラブルを防止するために、遺言の内容を再度ご検討いただくことが安全です。
また、遺言書に正確に記すために、登記事項証明書等の不動産関係書類を取得することによる不動産調査もあわせて行います。
将来の安心のために、これらの調査は非常に重要です。
3.秘密証書遺言の原案作成
あなたのご意思と、相続人調査の結果を踏まえて、秘密証書遺言の原案を作成いたします。
その後、その原案をご確認いただきます。
4.押印・封書
作成した遺言書に押印します。
その後、その遺言書を封筒に入れ、封印してください。
※ 押印・封書の代行はできません
5.秘密証書遺言 完成
当事務所において、公証役場に連絡を取り、秘密証書遺言の作成手続きを取ります。
後日、依頼者様にも公証役場にお越しいただいて、秘密証書遺言が完成になります。
なお当事務所では、秘密証書遺言作成後、いつまでも相談無料等のアフターサービスを行っております。
もし、ご依頼いただいた遺言書について何か困ったことが起こりましたら、ご遠慮なくご相談ください。
(どなたかとお約束をする場合)契約書作成
どなたかと約束をするような内容については、遺言書単独では有効とはなりません。
別途に契約書を作成されることにより有効となります。
たとえば、以下のような場合です。
- 財産管理・医療介護・住居施設等の様々な手続きを第三者に任せたい場合
→「財産管理等の委任契約書」が必要になります - 将来 認知症等が発症してしまった場合に第三者に保護・補助してもらいたい場合
→「任意後見契約書」が必要になります - お葬式の取り仕切り、お墓の手続、家財道具の処分等を第三者に任せたい場合
→「死後事務委任契約書」が必要になります
上記のように、どなたかと約束をされる場合は、その方との合意が必要になります。
この場合は、秘密証書遺言とは別途に、その合意内容を示す契約書を作成いたします(秘密証書遺言作成サポート業務には含まれませんので、別途ご依頼ください)。
秘密証書遺言作成サポートの費用
着手金
140,000円(消費税別)
当事務所では「○○円~(から)」というように、最低料金だけ表示するようなことはしておりません。
上記の着手金にて、秘密証書遺言の相談から作成サポートまでのすべてを行います。
分割でのお支払いも可能です
着手金は、原則として依頼時にお支払いいただいておりますが、それが難しい場合は、遠慮なくご相談ください。
分割でのお支払いにも対応させていただきます。
遺言書の保管も可能です
当事務所のサービスにて作成された遺言書につきまして、ご自身で保管していただくことにご不安がありましたら、当事務所にてしっかり保管させていただきます。
これにより、紛失してしまったり、相続人となる予定の方などに見つかってしまったりすることを防止できます。
- 年間10,000円(消費税別)
実費費用
調査費
間違いのない安心・確実な遺言書を作るには、戸籍関係書類や登記事項証明書等を取得し、事実関係をきっちり調査する必要があります。
これには、役所や法務局に支払う費用が発生します。
その費用額は、「家族関係の複雑さ」や「相続の対象となる不動産の数」などによって変動します。
金額の一例をあげますと、相続人2名、不動産は土地1筆・建物1棟の案件の場合、戸籍と不動産の謄本取得費用の合計は6,600円でした(似た状況でも、個別のご事情次第で費用は変動しますのでご了承ください)。
このほか、出張が必要な調査などがある場合には、それに要する費用を実費にて請求申し上げます。
公証役場にお支払いいただく費用
秘密証書遺言の場合は、公証役場にお支払いいただく費用が11,000円発生します。
証人費用
秘密証書遺言が作成される当日、証人2名が立ち会うことが法律上決められております。
この証人につきましては、一般的にいう「他人」の誰かしらに依頼する必要があります。
大まかに言って、ご家族が証人をつとめることは法律上許されておりません。
頼みやすいのは知人様かと思いますが、知人様に頼むと遺言書の内容を知られてしまいます。
だからといって、まったくの他人に証人を依頼するのも難しいかと思います。
そこで当事務所では、依頼者様において証人2名の候補がいない場合、10,000円にて信頼できる提携の専門家を証人として手配することが可能です。
ご希望の場合はお申し付けください。
なお、証人2名のうちの1名は、私(行政書士さいとうあきこ)がつとめます。
これに対する証人費用は無料です。
秘密証書遺言作成サポートをご依頼いただく「5つのメリット」
1.相談は時間無制限! ご希望に応じて出張相談も可能です!
当事務所では、あなたが抱えておられる問題をすべてお話しいただけるように、相談時間は無制限で承っております。
心配なこと、不安に思われていること、疑問に思われていること等、何でも思う存分お話しください。
また、当事務所までの移動が難しい場合は、出張相談にも喜んで対応いたします。
ご希望の場合は、相談申し込み時に、ご希望の場所をお伝えください。
※ 出張相談は、東京、埼玉、神奈川、千葉の範囲となっております。
また、交通費を実費にて頂戴いたします。
2.土曜日・日曜日・祝日にも対応!
初回相談や、ご依頼後の相談につきましては、事前にご予約いただけましたら、土曜日・日曜日・祝日にも対応しております。
平日はご都合がつかない方でも、障害なくご利用いただけます。
3.安心の専門家ネットワークで あなたを全面的に支えます!
当事務所は、司法書士(不動産手続きの専門家)、税理士(税金の専門家)、社会保険労務士(社会保険・年金関係の専門家)のほか、各方面に強い専門家と提携しております。
遺言や相続に関してお困りのことなら、何でもお話しください。
安心の専門家ネットワークですべて解決できるよう手配いたします。
4.遺言書にはとどまらない 広い範囲でアドバイスできます!
「成年後見制度」をご存知でしょうか。
成年後見制度とは、老齢などのご事情で判断能力が不十分な方に対して、不動産や預貯金などの財産を管理したり、重要な契約(大きなお金を支払う約束など)を結んだりすることを支援する制度です。
私は東京都行政書士会の成年後見研修(60時間)の認定試験に合格しており、また実務経験も十分にございます。
当方では、成年後見制度を熟知しておりますので、通常の遺言書作成のみにとどまらない、もっと広い範囲でアドバイスをさしあげることが可能です。
5.アフターサービスが充実しています!
- ご依頼いただいた遺言書の件なら、いつまでも相談無料
- 遺言撤回後の新たな遺言書作成サポート着手金5割引
- 遺言執行の料金2割引
といった、充実したアフターサービスをご利用いただけます。
詳しくはすぐ下の項目に記しています。
遺言書作成後には「3つのアフターサービス」があります
遺言書を作成したあとに不測の事態が起こったとしても、どうぞご安心ください。
次の3つの制度で精一杯お助けいたします。
当事務所をご利用いただいた依頼者様には、最後まで責任を持って対応いたします。
※「秘密証書遺言 内容チェック」のご依頼には適用されませんのでご注意ください
1.いつまでも無料でご相談いただけます!
遺言書を作成したあとに困ったことが起こった場合でも、ご依頼いただいた遺言書のことでしたら、期限なく、いつまでも無料でご相談いただけます。
「遺言書の作ったときと状況が変わってしまったのですが、どうしたらいいのか‥」というようなときも、あるかもしれません。
そんなときは、いつでもご相談ください。
2.遺言執行の着手金が2割引になります!
遺言執行とは、遺言書を遺された方が亡くなられたあと、その遺言書の内容を実現するための手続きです。
遺言書の中で、その遺言執行を行う者として、私(行政書士さいとうあきこ)をご指定いただいた場合、遺言執行業務の着手金が2割引になります。
遺言を遺される方だけでなく、ご家族様のご負担も軽減します。
3.遺言書を変更(作り直し)される場合、着手金が半額になります!
一度作成された遺言書でも、事情やお気持ちが変わってしまい、内容を変えたくなることがあるかもしれません。
そのような場合は、前の遺言書を撤回して、新たに作り直すことが可能です。
もし、そのような状況になった場合、半額の着手金にて、再度、遺言書作成サポートをいたします。
お申し込みいただけない方
大変恐縮ではございますが、以下に当てはまる方からのお問い合わせ、ご依頼はお受けすることができません。
- 真実を伝えてくださらない方
- 匿名・偽名・電話番号非通知でお申し込みをされる方
- ご自身の主張に同意することを強要する方
私は、依頼者様との信頼関係と対話を大切にしております。
何卒ご了承ください。